米Microsoft、オープンソース/相互運用性に取り組む新子会社「Microsoft Open Technologies」を立ち上げ

 米Microsoftは4月12日、相互運用性やオープンソースに取り組む「Microsoft Open Technologies」の設立を発表した。「オープン性、相互運用、オープンソースコミュニティへの長期的コミットを示すもの」と説明している。

 Microsoft Open TechnologiesはMicrosoftの完全子会社で、同社の相互運用性戦略事業部チームを独立させたものとなる。社長は同事業部を率いてきたJean Paoli氏。Microsoftは自社製品でLinux、Hadoop、Joomla、Drupalなどのオープンソースソフトウェアや標準規格をサポートする取り組みを進めており、同事業部はThe World Wide Web Consortium(W3C)のHTML5やインターネット技術タスクフォース(IETF) のHTTP 2.0、Organization for the Advancement of Structured Information Standards(OASIS)やDistributed Management Task Force(DMTF)でのクラウド標準、Node.js、MongoDB、PhoneGap/Apache Cordovaなどのオープンソースプロジェクトとの共同作業を進めていた。

 新子会社は相互運用性戦略事業部が取り組んできた相互運用性、オープンな標準、オープンソースの3分野を強化するものとなる。各分野での協業の方法をより明確に定義し、社内のプロプライエタリ開発プロセスとオープンなイノベーションに向けた取り組みの連携、それにオープンソースやオープンな標準コミュニティとの関係を強化するという。分社化して明確な構造を持つことで、オープンソースソフトウェアのリリースやオープンソースへの取り組み参加、コミュニティからの貢献受付を容易かつ高速にできるとも説明している。

 Microsoftはこれまで、自身が設立したオープンソースホスティング団体The Outercurve Foundation、Apache Software Foundationなどに出資しているが、これらのオープンソース団体や標準化団体との関係はこれまでとは変わりないとしている。

米Microsoft
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