Firefox拡張:タブをカラー化するChromaTabs

 ディスプレイをワイドに代えると生産性が大幅に改善するが、欠点もある。Firefoxを使っているとき、タブをつい開きっぱなしにしてしまうのだ。タブ・バーにはいつの間にかタブが何十と並び、そこに示されているはずのページ・タイトルは識別不能という事態に陥る。しかし、 ChromaTabs というエクステンションを使えば、事態は改善する。この新しいエクステンションはサイトごとにタブを色分けしてくれるのだ。その色はサイトを再訪しても変わらない。

 ChromaTabs 2.0は、Firefoxの 2.0以降(3.0ベータを含む)に対応する。当初の版では、ホスト名のハッシュ値を計算し、それを色(色相。タブ・バーに適用する際は、彩度を最大に、明度を適切に調整する)に変換していた。生成されるハッシュ値は基本的にランダムなため、得られる色も色環上にランダムに散らばることになる。計算に使うのはページのURL全体ではなくホスト名のため、同じサイト上のページはすべて同じ色になる。したがって、Wikipediaは紫系に、Linux.comはピンクになる。

 しかし、ランダムな色づけを好まない人もいる。そこで、新しい版では、タブの色をランダムではなく、そのページのファビコンに基づいて体系的に決定できるようにした。ページそのものではないが、ファビコンに合わせた色づけになる。ファビコンの色のうち白や黒に近い色を除いて平均するため、ファビコン全体の色合いが比較的正確に反映される。

 色づけの方法は、エクステンションの設定ウィンドウで選択する。ファビコンによる方法を指定しても、ファビコンがない場合はホスト名のハッシュ値による方法が用いられる。設定ウィンドウでは、不透明度、彩度、明度を指定することもできる。

ChromaTabs_thumb.jpg
ChromaTabs

 ただし、タブ関連のほかのエクステンション、とりわけTab Mix Plusとの相性が悪いという報告がある。最新版では解決済みとされているが、Tab Mix Plusの次版やほかのエクステンションとの相性が悪いこともありうるので注意すべきだ。また、Firefoxのテーマの中には、そのタブ・デザインの扱いによってChromaTabの色分けを阻害するものがある。ほかのエクステンションを使っていないのに色分けできないときは、テーマを変更してみよう。

Mozillaの七色

 ChromaTabsの今後の方向性については、開発者のAlex Faaborgが試案をChromaTabsのブログに投稿している。また、このブログやaddons.mozilla.orgにあるChromaTabs用のディスカッション・コーナーには、多くの読者がそれぞれの意見を寄せている。ChromaTabsの考え方に興味のある方は覗いてみると面白いだろう。PageStyle2Tabなど、優れたアドオンもある。

 また、Faaborgが書いたChromaTabs開発の経緯に引用されている2つのエクステンションを調べてみるのも面白いだろう。その一つColorful Tabsはやはりタブを色分けするのだが、サイトにかかわらず一定の複数の色を順次割り当てる。もう一つは、Aging Tabsだ。これは新しいタブを明るい色で目立つように表示する。タブが使われないと次第に灰色に変わっていく。

 ファビコン、表示時間、ハッシュによる疑似乱数など、色分けの方法はさまざまだが、いずれもページ自体を変更することなく、タブの情報量を増やす。その情報は、開いているタブが多いほど重宝する。

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Linux.com 原文